2022年6月9日放送の「所さん事件ですよ!」で「現役世代の孤独死」について紹介されました!
今、特殊清掃員の話では若い世代の孤独死が増えている実感があると言います。
「孤独死」とは高齢者だけの話だと思いがちですが、病気で急死しても人間関係が希薄な今日では発見が遅れがちだと言います。
少し重いテーマだと思いましたが、なかなか前向きな提案もある内容でした。
目次
どうする?現役世代の孤独死
先月ワンルームで43歳の男性が心不全を起こして亡くなり、発見が1か月後になってしまいました。
男性の部屋にはダンベルや身体を鍛えるものも多く、ギターもあり趣味の音楽もたしなんでいた様子です。
男性もまさか急に亡くなるとは思ってもいなかったようです。
血圧計もあり少し体調は気にしていた様子があるが、薬などは一切見当たらずに、アルコールは好きなようでたしなんでいたのが部屋の様子から伺えます。
高齢者の孤独死は薬が沢山部屋にある場合が多いそうです。
なぜ発見が遅れたのか?
男性は近所付き合いはなく、会社の同僚が尋ねてくることもなく発見が遅れてしまったという。
男性の父親が清掃の立ち合いで来ていましたが、息子さんは毎月1回は実家に帰って来ていたが、3月には帰ってこなくて4月になっても帰ってこなかったといいます。
43歳の大人だから用事もあるのだろうと放っておいたらこのような事になって悔やまれると言います。
孤独死は今、若い世代に起きているのです。
ある調査によると孤独死の割合は50代以下は4割にのぼると言われています。
ライフエンディングアドバイザーの遠藤英樹さんのコメント
孤独死が多い方の特徴
孤独死で多い職業の方はフリーランスが多い。
離婚してパートナーがいない男性の方。
(男性はコミュニティを作るのが苦手なのも原因。)
*今回の若者の孤独死は一人でいるときに突発的に自宅で急死して、誰にも気付かれずに発見が遅れていることが問題になっています。
確かに近所付き合いなどマンションやアパートでは少ないのが普通ですし、友人とも常に会うわけではありません。
孤独死を恐れる若者
20〜30代の若者が今、孤独死を恐れていると言います。
マンションを購入し2LDKで猫2匹と一緒に悠々自適に暮らしている女性も孤独死を恐れていると言います。
もし急に亡くなったら、猫の事や身体が腐敗して色々、迷惑もかけそうだと感じています。
女性の場合は母親には月に2回ぐらい兄弟とも年に用がある時に数回、友人とも年に数回会うなど、やはり連絡回数が少ないので不安だと言います。
不安の原因
*人間関係が希薄になっているので、何かあれば早期発見が遅れる。
では、人との連絡をもっと取るようにしてみては?
*人間関係が一番、精神的な負担になってくるので連絡する人を増やすのが面倒。
調査によると人付き合いが面倒と感じている、20~30代は59.6%もいるといいます。(Sirebee 調べ)
そんな女性がその対策として登録しているのが「孤独死のサービス」でした。
「見守りサービス」基本サービス料無料
女性が利用していたのは「見守りサービス」という現役世代にに人気の生存確認サービスなのです。
サービスの開発者 紺野功さんに詳しく説明してもらいました。
今の利用者は5600人にのぼると言います。
紺野さんは4年前にこのシステムを開発しました。
きっかけは7年前に紺野さんの弟さんが51歳で突然死したことでした。
弟さんは仕事場を兼ねた自宅で孤独死して1週間後に発見されました。
紺野さんはそれから「見守りサービス」を調べたが、高齢者向けのものしかありませんでした。
現役世代が使えるサービスがなかったので紺野さん自らが開発しました。
開発後はサービスを利用する方がどんどん増えて行きました。
紺野さんのコメント
人との接点を積極的に取らない人が増えてきているし、そういう日本になってきた。
若い方も(孤独死)に注目するようになってきたのかな?と思います。
紺野さんの運営する「見守りサービス」のHPはこちらです!
「見守りサービス」の利用者の7割が50代以下だと言います。
どんな方が利用しているかと言えば
*20代女性 1人暮らしで何度か体調を崩したりしているが、1人でいるのは楽しいけれど、親しい友人や心配してくれる人がいないので、いつ亡くなってもいいように安心感が欲しい。
*30代女性 終活の準備をしていて不要なものは処分し余計なものは買わないようにしている。
その一環としてこのサービスを利用している。
若い人たちがこんなに早いうちから準備をしているとは驚きです。
私もこのサービスにとても興味を持ちました。
1人でいる事をやっと手に入れた日本人
東京大学史料編纂所教授 本郷和人さんのコメント
1人でいることは日本人がやっと手に入れたことなんですよ。
江戸時代の庶民の若者は村社会に縛り付けられていたのです。
用水の管理、山の手入れ、芝刈り、これらは全部強制参加でした。
参加しないと村八分でいじめられていた。
明治になると「富国強兵」で兵隊を増やすために政府が「家」を強調して家族という単位を大事にしてきた。(兵隊を増やすため)
現在はこうしたコミュニティが破壊されて1人を楽しむことをやっと手に入れた。
その事で暗い部分の孤独死が出てきたわけなので、孤独死と向き合って解決する新しい形をひねり出す方が過去を見るよりいいのかなって気がするんですよ。
なかなか、面白い一つの見方だと私は思いました。
人との接点が面倒だと思う人達が快適に安心して暮らせるように考える事の方が楽しいですね。
それぞれ楽しむために1人で楽しく暮らしている人も多いと思います。
孤独死は本人より残された家族が苦しむものだと思うのです。
家族を悲しませないように解決策を探しておくのは大事なのかもしれません。
孤独死しかけて見つけたパートナー
都内でイラストレーターをしている、ひよささんと友人のうにささんと20年間暮らしているのです。
二人は仕事仲間でもあります。
20年前に病気がちなひよささんが酷い貧血でトイレで倒れた時にたまたま訪ねてきたうにささんに見つけられて救急車で病院へ運ばれて助かりました。
そのことから、元々ひとりでいる事が好きなひよささんも一緒にいてくれる人の安心感を感じる事になるのです。
居心地の良い距離とは?
20年暮らすことで二人の居心地の良い距離を見つける事が出来たと言います。
<<親しみのある他人>>
干渉はしないけれど関心がある関係とは?
*二人は1階と2階にそれぞれ個室を持ち、個室にいる時間が長い。
*家の中でもお互いメールでやり取りをする。
*普段はシェアハウスのような関係。
*お互いの力が必要になった時は距離を縮めて協力し合う。
ひよささんのお母さんが大きな荷物を整理したいときは二人で行って手伝うなどしている。
ひよささんのコメント
孤独死というと一人でいる事が危険で悪いと話が流れてしまいがちだと思うのですけれど、
豊かな孤独、孤独の豊かさというか、そういう事を持ち寄って同居している。
「豊かな孤独」って何だか素敵な言葉ですね、メモしたくなりました。
これって男性同士でも、男女でも信頼関係があればできる関係かもしれませんね。
まとめ
暗いテーマで始まった番組も後半では、なるほどと思うことが多かったです。
夫婦で過ごしていても多くはご主人が先に亡くなり、奥さんの方は孤独になることが多いのです。
なので「孤独死」は他人事ではないという事がわかります。
単身所帯や結婚しない若者、離婚の増加などで若い方の「孤独死」も増えて当然ですね。
ただ連絡が早く取れれば助かる命もあるので工夫をしながら「豊かな孤独」を楽しみたいですね。