2022年6月12日放送の「がっちりマンデー」でこの時期恒例の【2022年!僕たち上場しました。】について紹介されました!
コロナ禍で、昨年は上場している会社がなんと増えていたのです。
毎年1回の「僕たち上場しました!」のシリーズで、上場したらきっと儲かっているだろうという企画です。
ここ1年の上場企業は130社(2021年6月~2022年5月まで)に増えているのです。
2020年は100社、2021年は108社でした。
しかし2023年度はウクライナ問題などや、資源高などがあり、減るだろうと予想されています。
厳しい中、上場した企業の秘密に迫る内容でした。
目次
イオン・西友!の激安ドリンクを作る会社
2021年12月に東証スタンダード市場に上場した会社は大阪府大阪市にある(株)ライフドリンクカンパニーです。
岡野邦昭社長が詳しく説明してくれました。
この会社はペットボトルのドリンクを作っている会社です。
直近の売上は、250億円だといいます。
イオンのPB商品トップバリュの天然水、業務用スーパーの専用の水、緑茶、烏龍茶を作っています。
さらに西友のPB商品「みなさまのお墨付き」の水、緑茶、烏龍茶も作っていて、約20社のペットボトルの飲み物を作っているのがライフドリンクカンパニーなのです。
店頭販売価格でお水だと58円〜68円、お茶だと80円〜98円と言います。
なぜこんなに安く提供できるのでしょうか?
ドリンクの激安の秘密は?
福岡にある工場で秘密を教えて貰うことになりました。
<<安さの秘密は?>>
① 「お水」「緑茶」「烏龍茶」「炭酸水」の4種類だけ作っている。
種類を絞ることでコストを下げる事ができ、しかもお客様がよく飲む上位アイテムになっている。
② 味を平均的な美味しさにすることでみんなに買ってもらえる。
薄い味や濃い味などに偏らずに平均の味にわざと仕上げている。
③ 1種類のペットボトルで全部をまかなっている。
ペットボトルは1種類なので作る機械も1つでよく作業効率があがる。
ペットボトルのキャップも全て同じものを使用している。
④ プロモーションがいらない。
お店に行けば安いのがわかるので宣伝もいらない。
このような要素から安い価格で販売されているのです。
なので「安いな!」と思って買った商品の裏に製造所「ライフドリンクカンパニー」の名前が記載されている可能性が大なのです。
消費者にとっては有難い価格ですね。
そんな「ライフドリンクカンパニー」の公式HPはこちらです。
世界の高級ベットを広島で手作り
2021年6月に東証スタンダード市場に上場した会社は広島県広島市にあるドリームベット(株)です。
ドリームベット(株)小出克己社長が詳しく説明してくれました。
この会社はベットを中心にリビング関連の商品を作っています。
昨年の売り上げは約90億円だといいます。
なにがそんなに売れて儲かっているのでしょうか?
世界のブランド商品がずらり
世界中のブランド品が並ぶ、本社のショールームを小出社長が案内してくれました。
① ドイツのベットブランド「ルフ」
布張りベッドで人気です。
② フランスの高級ソファー「リーンロゼ」
ヨーロッパで有名な「ロゼ社」の商品
③ アメリカの高級ホテル向けベット「サータ」
高級ホテルで使用されているベッド
海外ブランドの商品がずらりと並んでいますが、実はこれらをドリームベッドが作っているのです。
もちろん自社製品もありますが、海外ブランドも広島の自社工場で全て作っているのです。
これは、海外ブランドの製品を依頼されて日本で作る「ライセンス生産」というのです。
小出社長はサータのマットレスを愛用していて最高だと言います。
サータの49万5千円のベッドにスタッフが寝かせて貰いましたが「浮いているみたいな寝心地」との感想でした。
ドリームベットの秘密は工場にあった
ドリームベット(株)生産本部 谷林八佳さんがサータの工場から案内してくれました。
工場のポイント
① ポケットコイルをつくるために開発した機械
サータのベッドのポケットコイルは一つずつ並べるのは手作業大変な仕事だったのを開発した機械で数珠状にポケットコイルを作り簡単に並べれるようにしました。
硬いコイルや柔らかいコイルを身体に合わせて並べることでサータの寝心地の良いベッドが出来るのです。
② 仕上げは職人さんたちが手作業で縫う。
微妙な調整がいるので、仕上げは職人さんたちの手作業で行われています。
リーンロゼのソファの仕上げをしていた 千代田工場 生産課 上村悟さんは入社して25年になりますが、ずっとソファの仕上げをしています。
仕上げは3人の職人さんでやっているのです。
上村さんは「作るのが好きなんで!」と言います。
このような凄い職人さんたちが海外ブランドを生産しているのですね。
小出社長のコメント
我々の技術力で絶対的な信頼を得ていると思います。
ドリームベッドの公式HPはこちらです。
ポケットコイルの数は商品でも様々ですが840個入っている商品が探したらありました。
海外ブランドだけではなく自社ブランドもありますので今度じっくり見て見たいと思います。
凄い数のポケットコイルが使われているので何だか品質の良いベッドが欲しくなってきます。
「会社四季報」元編集長 田北浩章さんのコメント
なんで技術力が高いかというと、日本に家具の5大生産地があり広島も代表生産地の一つなのです。
なので海外ブランドは技術力の高い日本に作らせてフィーを貰った方が良いと考えるのは当然でてくると思いますね。
世界初の「後付けカギ」を開発!
2021年11月に東証スタンダード市場に上場したのは、東京都港区にある(株)フォトシンスです。
(株)フォトシンス 河瀬航大社長(33歳)が詳しく説明してくれました。
お若いですね!
フォトシンスが開発したのは「アケルン」という鍵がなくても開け閉め出来るスマートロックなのです。
フォトシンスの昨年の売り上げは16億円といいます。
既存の扉に貼り付けるだけで工事不要で設置できる「後付け型のスマートロック」を世界で初めて開発しました。
スマートロック「アケルン」とは?
今までのスマートロックは壁に配線や大掛かりな工事が必要で取り付けるのに100万くらいかかっていました。
しかし「アケルン」なら両面テープでドアの鍵の所に貼るだけで、利用料は月額1台1万円台なのです。
どんなところでどの様に利用されているのでしょうか?
* 執務室・役員室・大学の研究室などに使われている。
* 鍵になるカードをシステムで使えないようにも出来る。
大学の研究室などは生徒は卒業までは入れるということも可能に出来るのです。
* 無人店舗の営業にも利用できる。
薬膳八百屋ファルマルシェ 青木満さんの話では「PASMO」と「Suica」で入退出出来るのがポイントで会員制にしたお客様だけ入れるようにしています。
これまですでに7000社以上が「アケルン」を利用しているというから驚きです。
しかし、このようなシステムをどのようにして若い河瀬社長が思いついたのでしょうか?
なんと!きっかけは「飲み会」
「アケルン」開発のきっかけは元々同じサークル仲間だった大学仲間で久々に集まった飲み会だったのです。
今の(株)フォトシンス 河瀬航大社長、副社長 渡邊宏明さん、取締役 熊谷悠哉さんがサラリーマン時代に3人で飲んでいたのがきっかけになりました。
「鍵ってなくすよね!」という世間話で盛り上がり解決する商品を「3人だったら作れるんじゃない?」となったのです。
3人の就職先が、渡邊さんはソフトに詳しいガイアックス・熊谷さんがメカに詳しいパナソニック・渡邊さんが通信に詳しいソフトバンクという機械とITに強い組み合わせだったのです。
3人が遊びで作ったものがたった3か月で試作品が完成したのです。
すると、この試作品を新聞社に勤めていた友人が記事にしてくれたところ問い合わせが殺到し会社を作ることになったのです。
3人に「不安はなかったですか?」と番組スタッフからの問いかけに「不安はなくて、やれる気がした、やるよね!という感じだった」と言います。
若いって勢いがありますね、素晴らしいですね。
フォトシンスの公式HPはこちらです!

田北さんのCM②の後で
田北さんが考える今後上場しそうな会社とは「AI×農業」だと言います。
作物を作る上で最適な場所をAIが判断するシステムで人工衛星などを使って探すという企業が上場してくるのでは?と予想します。
食糧不足も囁かれる今日は農業は重要なキーワードかも知れませんね。
まとめ
今回一番面白かったのは、フォトシンスの河瀬さんたちの飲み会での雑談がきっかけになった話です。
まさに3人の特技や能力や情報が合わさって知恵を出し合って商品を開発したとは何だか素敵な話ですね。
スペシャリストがコラボすると新しいものが生まれるという事です。
おまけに報道のスペシャリストも登場するわけですから「運」も感じますね。