2023年1月5日放送の「所さん!事件ですよ」でなんと【土地付き一戸建て100円物件】があるという怪しい情報が入って来ました。
一体何故?100円で一戸建てが売られているのでしょうか?
今回は日本の空き家問題にも繋がっていく興味深い内容でした。
今回のゲストはNPO法人空家・空地管理センター 上田真一代表理事とオーストラリア出身のお笑い芸人 チャド・マレーンさんでした。
目次
100円物件とは一体なんでしょう?
ネットで販売されていた「100円物件」の売主さんに会うことが出来て詳しく話を聞くことになりました。
土地は930㎡あり、蔵や母屋と畑まであるのですが、100円で売り出してくれているだけでも感謝していると売主さんは言います。
実際に現場に行ってみると凄い広い家です、江戸時代から庄屋をやっていて売主さんは18代目にあたるそうです。
しかし売主さんの父の代から別の所に移住したことで、さすがに倒壊の危険もあるが更地にするのにも200万~300万の解体費用がかかるので悩んでいたところにこの「100円物件」のサイトを見つけたのです。
昨年には問合せも多くあり、そろそろ決まりそうだとの事です。
そのサイトをどんな会社が運営しているのか気になりますね。
「100円物件」サイト
そのサイトの運営を担当しているのが横浜にいる 川口直人さんです。
川口さんの会社はいわゆるデッドスペースを活用した活用や空き家の活用を企画するイベント会社で、川口さんは高架下のカフェを運営しながらサイトを運営しているのです。
空き家物件を何とかしたいと3年前に立ち上げたのがこのサイトだといいます。
立ち上げの時は1円でも0円でもいいと思ったが「100円」の方がインパクトがあると思いネーミングしたそうです。
これまでに20件ほど成立しているといいますから需要があるのですね。
川口さんのコメント
空き家って社会問題になっていますが、これらの物件が新しい人に渡って自分の住まいとか自分の人生を変えるツールとして、空き家をとらえられる時代になっていけたらなぁと思います。
川口さんの会社のサイト
空き家ゲートウェイの公式HPはこちらです!
*100円でも、もちろん解体が必要なら解体費用やリフォームが必要、その費用、登記の費用も掛かると思います。
空き家問題
空き家問題があるのは良く聞きますが、チャドさんの情報によると今、日本にある空き家は何と!849万戸だといいます。(総務省統計局より)
なぜ日本が今「空き家問題」を抱えているのでしょうか?
上田さんが解説してくれました。
地方の場合は東京などの都市部への移住で空き家が増えて来たのです。
反対に都市部の方では親世代の「人生すごろく」で最後は庭付き一戸建てを買うのが「アガリ」でニュータウンでの購入が増えていました。
しかし子供世代は共稼ぎも多く、もっと便利な場所に住みたいというニーズもあり、ニュータウンの空き家が増えて劣化してしていっています。
これは解体して更地にすると固定資産税が最大6倍になるので家をそのままにしているところが多いのが全国的に空き家が多い原因でもあります。
空き家ハンター
そんな空き家に魅力を感じているアメリカ人のマットさんとアレンさんがいます。
二人は日本全国を周り、空き家をネットで紹介する「空き家ハンター」なのです。
10年前に来日して日本文化に惹かれている二人は、これまで1000件ほどの空き家を見てきたそうです。
ネットで反響があり外国人向けの不動産ビジネスまでやっているというから凄いですね。
海外の方からしたら「限界集落」こそがテーマパークだ!と感じるようです。
マットとアレンさんの公式HPはこちらです!
10年後タダになるマル得な物件の紹介
空き家はリフォームや解体などが必須ですが、一戸建て、3LDKで絶景で格安で即入居可の物件があるのです。
その物件は長崎県長崎市にありました。
地元の不動産会社の桃田佳依さんが番組スタッフをさっそく案内してくれました。
その物件は、長崎は市街地の7割が斜面にあるために、長い階段を163段のぼった所にありました。
築53年の空き家で見晴らしは最高で、不動産会社が買取り300万かけてリノベーションした物件です。
リノベーションにも工夫されていて洗面台のタイルはそのままでレトロかわいいや窓もわざとそのままにしているのです。
家賃はひと月29000円で、10年住んでもらったタダでもらえるという凄い物件です。
子育て世代が10年後学費が、かかる時期に家賃がなくなるという仕組みだそうです。
今は内見が多く、入居者が決まりそうな勢いです。
長崎の市内の方は元々階段に慣れているので(毎日がエクササイズをしているような立地)問題なさそうです。
長崎市は人口が流出しているので人口増加対策に取り組まれているとのことでした。
(確かに売り手の利益は少ないですよね。)
空き家を減らす「救世主」現る!
山梨 丹波山村に空き家を減らす救世主が誕生したとの情報が入ります。
空き家率は30.5%の3軒に1軒が空き家という過疎化した村なのですが、その村に「梅ちゃん」という救世主が現れたといいます。
「梅ちゃん」とは23歳の梅原颯大さんは中央大学を卒業してすぐに丹波山村に移住しました。
ここで「梅鉢不動産」を開業して、空き家メインの不動産業をやっているのです。
村全体で170軒ほどの空き家を扱っているとのことで、村からの委託を受けて一軒、一軒調査しています。
居住できるかどうか可能性を調査して、空き家の所有者を探しているのです。
梅ちゃんは大学時代に「地域おこし」を学ぶために村に通ったのがきっかけで、この村に移住してきました。
授業を通じて知り合った ジビエ販売業者の 保坂幸徳さんはジビエの販売のPRを梅ちゃんが積極的にしてくれて目標まで立ててくれる頼もしい存在だといいます。
梅ちゃんは村とかかわりを持つことで「空き家はあるのに住む家がない」ということに気づいたそうです。
村で狩猟をしながらジビエの仕事をするという移住者希望者はいるのに住む家がないのです。
空き家を何とかすれば住む人が見つかる、そう思った梅ちゃんはここで不動産業を始めたのです。
梅ちゃんのコメント
今後、人口が減っていく中、丹波山村のような地方自治体が増えていくと思います。
この村でさえできれば、他の自治体でも同じ悩みを抱えていることが多いので他の所でやるときにここの実績がいかせると思っています。
あくまでもここが出発点だと考えています。
上田さんのコメント
実は空き家の所有者の特定は大変難しく、所有者の方が生前に遺言書などで
相続人を決めていない人が多く、孫の代までに持ち越されて、所有者が100人単位になることもあるのです。
(全員からハンコを貰わないといけなかったりします。)
田舎では先祖代々の仏様をまつった仏壇を移動させない地域があり仏壇が置いたままの藍屋が多いのです。
*今年の4月より所有者不明の空き家や土地の利用・処分が可能になる制度が始まる予定です。
まとめ
今回の「土地付き一戸建て100円物件!」の特集は大変興味深かったです。
日本の住居は新築をローンで買う方も多いので、海外のようにメンテナンスしながら永く住む発想が少ないと思います。
内装など芸術品も多いので生かしたリノベーションがもっと発達していけば安く永く住める考え方になるといいなと思いました。
新築を建ててもローンが負担になりメンテナンスの予算もなくローンが終わればボロボロになっているというのが多いと思いますね。
しかし、23才の梅ちゃんって凄いですね、やっぱり若者が人材ですね!