2022年3月13日放送のがっちりマンデーで、せまい業界シリーズ「ドリル&カッター」業界について紹介されました!
何でも切れるカッター&見えないドリル?どんな企業の商品が活躍しているのか興味深い内容でした。
今回は㈱タグチ工業・日進工具・㈱ナカニシの取材でした。
目次
㈱タグチの巨大カッター
岡山県岡山市にある㈱タグチ工業は、ものすごいカッターを作って年度売り上げは70億円です。
今回は田口裕一会長が事業内容や製品を紹介してくれました。
巨大カッター「ガジラ」
鉄も、コンクリートも、レンガなど、何でもかんでも切ってしまうという巨大カッターです。
タグチでは解体屋さんの為に、この油圧ショベルの先端に付けるカッター「ガジラ」を作って販売しています。
解体現場での大活躍の「ガジラ」
解体現場での「ガジラ」は鉄筋コンクリートの建物をまるごと解体するので、ひっぱりだこなのです。
従来の解体現場ではショベルカーでつついて崩し、中の鉄骨は2〜3人がかりで切っていたので、とにかく危険で、作業時間や人の経費も掛かっていました。
「ガジラ」を使えば、チョキチョキ切ってスムーズに解体できます。
お客様の感想
*使用している解体会社の安田産業の安田猛男さんの話では、従来の解体用カッターに比べると、カッターの刃の摩耗が少なくて丈夫とのことでした。
なので作業時間が少なくて済むのです。
この「ガジラ」のお値段と秘密は?
*一台、約2000万円程です。
*「ガジラ」のカッターの強さの秘密は素材にありました。
ブロン、チタン、コバルトとレアメタルで(価格)が高いものがブレンドしてありますが、このブレンドは企業秘密のようです。
そのために今まで作った、どの刃よりも硬いけれど割れない、特殊な金属を混ぜ合わせる事で刃こぼれしない特徴があります。
「ガジラ」だけの売り上げで年間10億円以上の売り上げです。
「ガジラ」の凄い作業ぶりの映像がありました。
田口会長のコメント
日本は地震国なので、世界よりもゴツい建物でできています。
とにかくカッターも大きく強くというのが最近の傾向です。
今は鉄不足もあり、スクラップ鉄の値段が上がっていて解体して鉄を取り高く売る傾向にもなっています。
森永さん曰く、実は今の日本は解体バブルが起こっていて高度成長期に建物や橋などが出来たものが耐用年数が60年を迎える時期に入っています。
日本全国で建物の解体作業真っ盛りなわけです。
鉄の値段が上がっているんですね。(不純物を取り除いて溶かして再利用されています。)
株式会社タグチ工業
本社 : 〒701-0151
岡山県岡山市北区平野561-1
タグチ工業の公式HPはこちらです。
地震や豪雨災害などでも重機が大活躍しています。
「所さん!大変ですよ」の番組でも重機の特集がありました、内容はこちらです!
日進工具㈱のドリル&カッター
カッターのようなドリルを作っていると紹介してくれたのは、日進工具㈱の後藤弘治社長です。
場所を移して、宮城県にある「日進工具 開発センター」でこれらを後藤隆司副社長が詳しく商品を説明してくれました。
超精密ドリル「エンドミル」
直径6ミリ程のドリルが、日進工具の儲かりアイテムです。
何がどうすごいドリルなのでしょうか?
鉄を削って見せてくれましたが、この「エンドミル」でわずか30秒で3cm四方の四角形の穴を削りだして完成させました。
しかも曲線も削れる優れものなのです。
この「エンドミル」のドリルの先端のサイズを替えれば、もっと小さい穴を作りだします。
先端を丸型に替えればピカピカの仕上げにも使えるのです。
「エンドミル」の特徴はその精密さが素晴らしく凄い加工が出来ることです。
何故「エンドミル」は綺麗に削れるのか?
先端部分の溝に特徴があり、「切りくずをいかに外に出すかが非常に重要」で切りくずを中で巻き込むとドリルが折れてしまうのです。
(確かにDIYでもドリルを何度も折った経験があります。)
角度など、切りくずをどうやって出すかを念頭に置いた形状になっています。
1秒間に1000回の高速回転で鉄を削る「エンドミル」は溝の角度、形状、深さを1000分の1の1mm単位で設計しているのです。
「エンドミル」は何に使われているのか?
このような細かい作業が出来る「エンドミル」は何に使われているのでしょうか?
主に金型を作っていて、スマートフォン・自動車・カメラ・腕時計・パソコンなどの金型に採用されています。
パーツを作るために型に金属を流し込んで作る金型は精密かつ正確さが求められています。
小径の「エンドミル」のくくりで見ると大体200億円位の市場です。
日進工具はシェア4割を誇る極小エンドミルのトップメーカーで、95億円の年間売り上げなのです。
とんでもない「エンドミル」を開発!
そんな日進工具が直径で0.01ミリの世界最小の「エンドミル」を開発しました。
今回、特別に太さ0.1ミリの髪の毛に文字を「がっちりマンデー!!」と彫ってくれました。
(これには番組MCもゲストも驚きました、髪の毛に文字が彫れるなんて考えたこともなかったです。)
もちろん、肉眼では見えないので彫ったあと電子顕微鏡で拡大して確認すると、くっきした文字が髪の毛に彫られていました。
日進工具のHPの「エンドミル」の紹介の動画です。
驚きですね!現在、半導体や医療分野から問い合わせが来ているそうです。
後藤社長のコメント
ドイツの展示会などで出していると「数字間違っているよ!」と言われます。
0.01mmと言っても、0.1mmだろう?と信用されないのです。
あり得ないと思われているのです。
これこそ世界を驚かせるメイドインジャパンの技術です。
このような企業が日本にあるなんて誇らしくなりますね。
日進工具株式会社
(NS TOOL CO.,LTD.)
東京都品川区大井1-28-1
住友不動産大井町駅前ビル6F
日進工具㈱の公式HPはこちらです!
歯科用ドリルのナカニシ
㈱ナカニシの中西栄一社長が自社の儲かりドリルを紹介してくれました。
歯科用ドリルの専業メーカーの会社で、グローバルナンバーワンのシェアを持っています。
つまり世界一なのです。
1930年の創業以来「歯科用ドリル」を開発製造しています。
ナカニシの年間売り上げは2021年は400億円以上でした。
歯科用ドリルだけで売り上げの8割を占めていて、1本定価で約15万円位です。
なぜナカニシの歯科用ドリルは売れているの?
世界一売れている歯科用ドリルってなぜ売れているのでしょう?
YOURS 日本橋梶村歯科医院 梶村たまき医院長に聞いてみました。
持った時のストレスが少なく、しかも凄く使いやすいのと削っている時にガタガタしないのです。
ナカニシさんを使っているというのは、1つのステータスなり、憧れのブランドです。
歯科用ドリルは2種類ある
歯科用ドリルは実は2種類あり、モーター式とエアー式です。
空気でドリルを回すエアー式と電気でドリルを回すモーター式にわかれています。
ナカニシでは創業以来、主にモーター式を作っていて、エアー式は空気が当たる音がキィーンと甲高い音が鳴るが、モーター式は少し低めの音になります。
そしてモーター式の方が安定感がありブレないのが最大の特徴です。
先端のドリル部分には表面にダイヤモンドがついています。
そんなナカニシの商品紹介動画がありました。
世界130か国以上で販売
ナカニシの歯科用ドリルは世界130国以上で販売されています。
世界シェアで27%あるそうです。
MCの加藤さんは、今度歯医者に行ったらナカニシか確かめてみて、ナカニシでなかったら先生に勧めますと冗談で言っていましたが、低めの音だとナカニシのドリルかも知れませんね。
森永卓郎さんのおすすめは?
今回の、おすすめは「トリマー」です。
一瞬で面取りなどが出来るので生産性100倍にあがります、と力説していました。
もちろんDIY上級者は使っていますし建築業なら必需品ですが、DIYで気軽に使える活用方法などもっと具体的にわかれば、一般の方も欲しくなるかも知れませんね。
まとめ
今回は、ドリル&カッターのシリーズでした。
私自身DIYが、好きなので工具などは興味はあります。
しかし、「ガジラ」の解体シーンを見る事があるかも知れませんね。
やっぱりメイドインジャパンのこだわりや探求心は、半端ないです。
各社、企業や商品の紹介動画を作成しているのも今どきですね、わかりやすいです。