2022年4月14日放送の所さん!事件ですよで「水没車を巡るトラブル」について紹介されました!
最近は急激に災害が増えていて、特に豪雨や台風などによる「水害」の被害が目立ちます。
そんな中、今回の番組では水没車に関してのトラブルでした。
知っておくと役に立ちそうですね。
目次
水没車トラブル
2年前、愛知県に住む37歳の男性が中古車販売のトラブルに巻き込まれました。
一体、どのような過程でトラブルに巻き込まれたのでしょうか?
水没車だと知らずに契約
男性が車を購入しようと情報サイトを見ていた時に、子供さんと出掛ける為に丁度いいワンボックスカーを見つけて注文しました。
270万でしたが、早い者勝ちだと言うことで、岐阜の販売業者のところへ車の状態を確かめに行きました。
メンテナンス中ということで試乗は出来なかったが、見た目は非常に良い状態で気に入り購入を決意しました。
男性は 270万の代金を振り込みますが、コロナウイルスなどの理由で納車の遅れの連絡が20回ほどあり、なかなか納車してもらえません。
不審に思った男性は車体番号を元に所有履歴を問い合わせたところ、なんと福岡県久留米市の方が前の持ち主だと判明しました。
持ち主の方に問い合わせると「売られている事にびっくりしました。3年前の2019年の九州北部豪雨災害で水没車なんです。」
ここで水没車だと言うことがわかりました。
裁判に持ち込むことに
男性は水没車だと知らされずに販売した業者を提訴し、裁判に勝ち「車の代金を払い戻すように」という判決がでました。
業者は行方をくらましてしまい代金は持ち逃げされて車さえ手に入らなかったという結末でした。
男性のコメント
子供を残念にさせてしまった。
子供と買った車で、色々な思い出を作る時間を買ったつもりだった。
ふざけるな!と言った思いだ。
実は水没車を販売して裁判になったことはない
実は、法律上では契約書に「水没」を明記しなくてはいけませんという規定まではないのです。
過去の判例
*走行距離を偽装
*事故歴を隠して販売
これらは契約を解除して返金してもらえます。
ところが、これまで水没車を隠して裁判になったことはないのです。
今回の男性の判例は「水没した事故歴」を隠したことは「重要事項」説明不足にあたる判例が出来たのです。
これはある意味では画期的な裁判例だと言えます。
結局、男性は業者の行方不明で弁償してもらえないなら悔しいですね。
その詐欺の業者は車が動かない事を隠して納車を遅らせていたのでしょうか?
その辺の疑問が残りました。
ただ、ここ最近豪雨などで「水害」が多く水没車も増えたので、このような詐欺があちこちで行われているのかもしれません。
豪雨で水没している車が災害後に詐欺の為に活用されていたら悲しいですね。
見かけは綺麗でわかりにくい分、安値をつけて販売して現金を振り込ませて「メンテナンス中」という理由で試乗をさせないと言う手口を使われたのですね。
もし、現金でなくローンだと解決方法があったのではないかと思いました。
現金一括の詐欺は要注意!そして「早い者勝ち」の煽りには特に用心しないといけませんね。
水没車はどうなるの?
水没すると車はもう直らないのでしょうか?
所さんが言うには、配線などが劣化して火が付きやすく危ない状態になりやすいそうです。
なので電気系統を全部やり直さないといけないとのことです。
確かに水没したら車はダメになるとよく聞きます。
水没車ってどのくらい出るの?
JAF日本自動車連盟の栗原悠羽さんが説明してくれました。
2020年度の水没関連の出動回数は 2696回です。
水没は結構身近に起きていて、10キロ程で水たまりの中を走行してマフラーやボンネットなどから水が侵入すれば、30キロあたりで車のエンジンは止まってしまうのです。
水の深さは確認しにくいのが原因で気が付いたら水が入って動かなくなる恐れがあります。
*日本における自然災害の発生件数は71.8%が水害なのです。(中小企業庁調べ)
水没車が高値で売れた
台風19号の時に3か月しか乗っていなかった新車が水没してしまった女性からの話。
女性の話では、台風19号の時に車が水没して、タイヤの上まで水が入り、車内は泥だらけで電気系統もだめになり動かなくなりました。
修理代もいくらかかるかわからず、買取業者に連絡してみると「水没車は値が付かない」と断られました。
そんな中、インターネットで買取の業者さんをみつけて電話してみたら査定に来てくれて「35万で買い取ります。」といって買い取ってくれました。
「水没車は値が付かない」といわれる中、何故その業者さんは買い取ってくれたのでしょう?
買い取り業者さんを直撃
女性の車を買い取ってくれた業者さんは埼玉県 行田市にありました。
そこには凄い数の車がありました。
買い取り業者の部長 門倉綾子さんにお話を伺いました。
こちらの会社は全国35か所に在庫を置く場所を持ち、水没車や事故車などを買い集めています。
集めた車は、水没(淡水)始動せず 自走不可 などと表示されてネットオークションサイトで売れてしまうとのことです。
一体、誰が水没した動かない車を買うのでしょうか?
水没車は年間5千台ほど売れていて多くが海外に販売されています。
何故?水没車が海外で売れるのか
何故?水没車が5千台も売れているのでしょうか?
この会社では124の国と地域で販売しています。
一番多いのはロシアのウラジオストックなのですが、一番の理由は富山や新潟とも近い距離なのです。
街中では日本車が人気で、およそ9割が日本車というので驚きです。
ウラジオストックの修理工場では水没車は数か月かかって修理されて販売されています。
水没車でも燃費が良く壊れにくいと評判なのです。
水没車で修理された車に20歳の大学生 エリザベータさんにも感想を伺いました。
パパに買ってもらいました。
とても気に入っていて、ハイブリッドなので静かだし燃費がいいです。
ここは寒いのですぐに暖房がきくのが大事なのです。
*残念なことに取材の後、ウクライナ情勢の問題が浮上して、日本の中古販売会社はウラジオストックの支店を引き上げました。
ロシアに進出している日本企業は自動車関連が多く347社あるのですが、各社今後ロシアでの仕事は厳しくなりそうです。(2022年 帝国バンク調べ)
水没車 買取りで検索すると結構出てきました。
正直、水没車の買い取りなどは身近な人がまだ経験がなく知りませんでした。
水没から守るアイテム
水没したら損することはよくわかって来ましたし、海外向けの買い取りも一番人気だったウラジオストックも厳しくなってきました。
それなら水没から守る方法はないのでしょうか?
絶対に車を水没させたくないアイテム
愛知県豊橋市に、そんなアイテムを作っている会社があります。
(株)くればぁ 社長の石橋衣理さんがアイテムを見せてくれました。
車を水没から守るカバー
メッシュ生地で車全体を覆って包み込むので、車に水が入り込まないようになります。
シートを広げて車を運転してシートの上に乗せて包み込む手順ですので簡単ではない印象でした。
軽1台分のシートで 9万9800円
決して安くはないが、1日100件近い問い合わせが来ることもあるといいます。
(豪雨での水没の危険がある場合は考えます。)
こちらの会社はマスクや金網などメッシュ加工の商品を手掛けています。
(株)くればぁ の公式HPはこちらです。
もし運転中に車が水没したら?
もし運転中に車が水没したら、水深60cmまで浸かると水の抵抗でドアを開ける事が出来なくなります。
こうなると窓ガラスを割って脱出するしかありませんが、特殊強化ガラスで出来ているので普通のガラスの3倍〜5倍の強さなので割れにくいのです。
カサやヘッドレストの金属部分で叩いてもなかなか割れません。
お勧めなのは「脱出用 ハンマー」でホームセンターなどでも売っているので車の中の手の届くところに置いておくといいです。
水没してしまったら?
番組を見ていて実際に水没してしまったら、私だったら保険会社に問い合わせて見そうです。
調べてみると車両保険では地震による津波以外の水害では出る事が多いようです。
一度車の保険も見直しておきたいですね。
今回、番組をみて感じたのは、海外では日本で水没で価値がゼロになった車を、数か月かけて修理して販売していることに驚きました。
日本でもそんな専門の修理工場があればいいと思います。
番組の中でゲストのパトリックさんはアメリカでも日本の中古車は人気で、アメリカでは少しへこみがあっても全然気にしないそうです。
何故、日本人は「もったいない精神」があるのに車は買い換えたがるのか?がわからないと言ってました。
確かにそうですね、車のへこみなどは私も気になって修理したがる方です。
まとめ
今回は「水没車」についてのトラブルや驚きの情報、そして水没にあった時の対処法などがわかりました。
今から豪雨と台風の季節がやって来ますね。
私の愛車は大丈夫なのか、気になってきました。