2022年3月27日に放送された「がっちりマンデー」で年間に億以上売れるヒット商品の紹介がありました。
年間に億以上売れている商品なら、がっちり儲かっているのでは?という仮説の取材でしたが、それぞれ工夫の元でヒットしていることが良く理解できる内容でした。
3月27日(日)朝7:30~📺#がっちりマンデー ‼︎
『儲かる!億ヒット』年に「億」以上売れるヒミツ㊙️とは❗️#コーヒー についてるアレも #文具 業界衝撃のアレも🤩#ゲスト は #マヂカルラブリー のお2人!
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目次
コーヒーフレッシュは年間で20億以上
群馬県伊勢崎市のメロディアン㈱の中西優紀雄社長が説明してくれました。
メロディアンの年間売り上げは100億強とのことです。
1977年発売のコーヒーフレッシュをメロディアンは製造販売しています。
コーヒーフレッシュは年間20億個以上作っていて、3:7位の割合で業務用が7割を占めています。
<コーヒーフレッシュのお得意先>
①コンビニのコーヒーマシンでの利用がダントツ。
②ハンバーガーチェーン・ファミレス・カフェ など
確かに良く見かけるシーンが多いですよね。
しかし何故?コーヒーフレッシュはメロディアンが強いのでしょうか?
シェアは業界で断然トップで、そこには売れている秘密がありました。
常温の長期保存の成功
コーヒーフレッシュは常温で長く保存する事が難しいのだが、それを常温で140日間持たせることに成功したのです。
工場での調合室を案内してくれたのは 入江邦弘工場長です。
*コーヒーフレッシュの主な材料は植物性油脂と脱脂粉乳なのですが、脂肪分を細かくして分離しにくくしています。
細かくするのに均質機というマシーンを使って100㎏の圧力をかける事で脂肪の粒が3分の1程に小さくなるので液体全体に良く混ざるのです。
*無菌室でプレスして容器を作った5秒後に無菌室でミルクを注入するので雑菌が入りにくく衛生的にもいい状態で製品が出来上がるので、長期保存に役立っています。
確かに常温で4か月半も持つのはコーヒーを提供しているお店からすれば使い勝手がいいものですよね。
私もコーヒーを販売していた経験がありますが鮮度が切れると分離して脂肪分が膜を張ったようになります。
メロディアンのコーヒーフレッシュは賞味期限が長いので助かった分、何故?常温でこんなに期限が長いのかを不思議に思ったことがありました。
常温保存なので冷蔵しなくて良いので保存場所にも困らなくて、助かりました。
コーヒーフレッシュの底がポイント
発売当時はお客様から意外なクレームが続出しました。
開けたときにミルクが飛び散って、高級な着物に付いたとかなどのクレームがあり改良することになります。
発売から10年後の1987年に独自の方法でメロディアンは解決します。
*底をペコペコさせて製造の時に底から圧力をかけて蓋をすることで、容器の中の気圧が周り気圧よりも低い「陰圧」状態になります。
「陰圧」状態で蓋をあけると容器の中に周りの空気が入ってきて飛び散りを防ぐのです。
凄い工夫を重ねた結果、業界でトップシェアなのがわかりますね。
森永卓郎さんのコメント
コーヒーフレッシュの白い容器は三層構造になっていて、樹脂の間に遮光性物質が入っているので光を通しにくくて傷みやすいのを防いでいるのですよ。
焼きおにぎりは年間で1億個以上
東京港区にある日本水産㈱冷凍食品「大きな大きな焼きおにぎり」を日本水産㈱冷凍食品課 宮崎志朗課長が詳しく説明してくれました。
日本水産の億ヒットは1989年発売の冷凍食品「大きな大きな焼きおにぎり」です。
レンチンするだけで簡単に食べられる焼きおにぎりは年間1億個以上売れています。
焼きおにぎりを、生産する日本水産八王子工場でのリモートでの取材でした。
(工場は部外者は今は立ち入り禁止)
八王子工場 豊田直樹総括職長が、生産工程を説明してくれました。
冷凍おにぎりを作る最強炊飯器
年間1億個以上売れる「焼おにぎり」を作るためにはたくさんご飯を炊かなくはいけないので、巨大な長いトンネルのような炊飯器で作ります。
特徴は、ご飯を蒸すことで炊き上げています。
<長いトンネルの中の工程>
*お米を蒸気で温める⇒お湯をくぐらせる(蒸気で温めた米は短時間で水分を吸い込む)⇒また蒸気で温める。
この工程でご飯を絶やすことなく作り続けられるのです。
焼きおにぎりは2回焼かれる
炊けたご飯は次の工程の機械へ移ります。
最初に下味を付けて成型機でおにぎり型にしていきます。
*1回焼いて、表面の水分を抜いてからタレを付けてまた焼くと言う2度焼きがされています。
2度焼きによって醤油ダレが良く染み込み、外はカリッで中はふっくらになります。
(家でも同じようにしたら美味しいのかしら?)
その後、マイナス30度以下で急速冷凍で、お米の組織を壊さずに美味しい冷凍焼きおにぎりの完成です。
ボールペンは年間で1億本以上
東京品川の三菱鉛筆㈱の研究開発センター品川の市川秀寿部長が詳しく説明してくれました。
億ヒット商品とは「ジェットストリーム」です。
三菱鉛筆の億ヒット「ジェットストリーム」は2003年発売なのですが、3色タイプや一本5500円の高級タイプまで今や200種類以上あるのです。
開発したのは市川さんで、年間1億本以上「ジェットストリーム」が売れています。
2003年発売なのですが2014年に1億本突破!
その後も売れ続けているのです。
どの様に「ジェットストリーム」は作られている?
三菱鉛筆㈱山形工場の工場長 武藤広行さんがリモートで工場を案内してくれました。
工場の広さ3000坪の中で「ジェットストリーム」は作られていました。
*正確さとスピードの両立が欠かせない工程の中で製造されています。
リモートの映像では組み立ての様子の工程が流れました。
8本ずつ組み立てられて行くのですが、最終のノックが正常に出来るのか?のノック検査や筆記検査など、なんと18個の検査をしています。
一番精密さを求められる検査はペン先とのことです。
武藤さんはペン先の開発担当でもあり、かなり開発時に苦労した話をしてくれました。
「ジェットストリーム」のペン先の開発のこだわり
市川さんのリクエストに応える事がとても大変だったそうです。
「今までのペン先の作り方から概念を外さないと難しく、ミクロン単位の調節が必要でした」と武藤さんは言います。
「ジェットストリーム」開発のチームリーダーの市川さんの鬼のようなリクエストの中で完成しました。
市川さんのこだわり① 線の色を濃くする。
*そのためには、ボールペンの先についたボールは直径0.7ミリとそれを包むカバーの隙間を、書くときに2ミクロンにすれば、インクがよく出て濃く出来る事を市川さんが発見しました。
しかし2ミクロンにするのは非常に難しく髪の毛の約40分の1にしなくてはならないのです。
たくさん作るので、いかに安定させるかを非常に苦労して完成させています。
市川さんのこだわり② 書き味が非常になめらかである。
少ない力でなめらかにかける事にこだわりました。
インクの内容自体が従来の油性ボールペンとまるっきり違います。
普通のボールペンのインクはドロドロして書き味が重いのですが「ジェットストリーム」のインクはサラサラにして書き味が軽くてなめらかに仕上げています。
このインクを開発するのに1万通りの試作をして完成するまでに6年位かかりました。
森永さんのコメント
リーマンショック後にボールペンの支給を企業が止めたところが多かった。
そのような中、自分で買う人が増えて「ジェットストリーム」のような良い商品が選ばれるようになったのですよ。
凄い情熱で「ジェットストリーム」は作られていたのですね。
私も実は「ジェットストリーム」ファンでこれしか買いません。
景品で別のメーカーをもらったりはありますが、今日の番組にあるように、とにかく書いても書いてもなめらかで疲れにくいのです。
2ミクロンの世界と1万通りの試作のインクのおかげだったとは開発メンバーに感謝しかないですよね。
しかも普通に安い値段で購入できますから、嬉しくなっちゃいました。
森永さんオススメの億ヒット商品とは?
恒例の番組最後のコーナーの森永さんのおススメの億ヒット商品はなんでしょうか?
日清食品 カレーメシ
年間で1億ではなくて、累計がようやく1億個を突破しました。
最初は電子レンジでチンして食べるような商品だったのが画期的なリニューアルがありお湯を注ぐだけで食べれるように改良されてから売り上げが伸びてきました。
電子レンジが不要になったためにアウトドアでも食べれるようになり人気が出てきたそうです。
確かにキャンプや魚釣りなどで外で食べると美味しいかも知れませんね。
まとめ
がっちりマンデー「億ヒット!コーヒーフレッシュ・焼きおにぎり・ボールペン」についてまとめてみました。
凄い数で売れているものってやはり大きくて精密な機械で生産されているのですね。
コーヒーにミルクをいれて一服して、夜食は焼きおにぎりで、日記をつらつらと書いて今日は過ごすことにします。