2022年2月13日から日経新聞デジタル版で「シングルの選択」という特集が4回にわたって始まっていました。
どの地区にいても、自分の家族や親戚や友人を見ても、ここ数十年の間に大きく世の中の様子が変化しているのを感じない人はいないと思います。
この特集につい見入ってしまいました。
詳しくは有料会員しか見れないようですが、今どんな風に「シングル」について語られているのでしょうか?
目次
シングルの選択とは?
2020年の国勢調査では50歳までに一度も結婚しない人の割合を示す「50歳未婚率」が男性で25.8%、女性で16.4%となり過去最高を記録。
単身世帯の一般世帯に占める割合が38.1%となり、高齢化の進むなか、配偶者との死別や離婚が加わり増えている。
10世帯あれば、約4世帯が単身世帯の一人暮らしというわけです。
その中で、初めからシングルを選択する人も増え続けている。
昔は年頃になれば誰でも結婚をして子供を育てるものだと思い込んでいたが、多様化する生き方の中で「シングル」という選択をする人が増えているのだ。
「結婚、なんでしなきゃいけないの?」
芸人ヒロシは独身、ソロキャンプブームの火付け役でもあるヒロシは、びっくりするけれど50歳なのだ。
熊本出身で、関東付近の山林を買って自由にキャンプを楽しんでいる。
2019年に「ひとりで生きていく」*人生もキャンプもソロが面白い!の本も出版している。
日経新聞デジタルで、ヒロシのタイトルが「結婚、なんでしなきゃいけないの?」でしたが、このタイトルは結構心に突き刺さりますね。
ヒロシさんのコメントは有料でないと読めなくて残念です。
もし、独身の子供に言われたらどう答えるだろうか?と考えてみました。
「そう思うのは自由だけれど老後の事は自分で考えてね!」ってところでしょうか?
親の方が順番的には早く死にますから一緒に考えてやるわけにも行かず、自分も子供にお世話になりたくなくてもなるかも知れないのですから。
この多様化の時代、生き方もそれぞれ尊重すべきで結婚する人達の価値観さえ昔と変わって来ました。
昔は家同士の結婚とか子孫繁栄とか家督相続の為とか理由や縛りも多かったのですが、最近は、幸せの目的が結婚で無い事を理解している人達が増えたような印象です。
童話の物語のように、めでたしめでたしにはならないわけです。
シングルが増えた原因
何故、急激にシングルが増えてきたのでしょうか?
就職氷河期時代で正規雇用が減少
2005年からシングルが増え続けていますが、1993年から2005年の間を就職氷河期時代と呼ばれていた世代が、今は40歳前後の人が多く、正社員が極端に減り、非正規雇用が増え「派遣会社」が急増して行きました。
その頃からシングルが増えているのは非正規雇用で、なかなか結婚できない時代の始まりだったのではないでしょうか?
今でも急遽派遣切りになって炊き出しが行われていたニュースを思い出されます。
結婚相手が正社員でないと、女性側の親は生活の不安から反対し、男性の方も安定しない生活に結婚を諦める事が多くなった事でしょう。
生活の利便性の発展
1993年ごろからコンビニエンスストアが増加し、就職氷河期時代にかなり店舗数が伸びました。
おかげで「おひとり様」でも朝、昼、晩も食事を調達できて、家電製品も便利な機能が開発されて、昔は不可欠な家事労働がかなり減り生活が楽になりました。
男性側から見たら、ハウスワイフはそんなに必要なく、女性側から見たら仕事を続けたあげく、同時に家事をやるのは大変な事ですから、よほど気に入った相手に出会わない限り人生を一緒に過ごす決心がつかないわけです。
そんな生活が続くと、ひとりで自由なのは楽ですから理想の相手に出会わないまま年を取っていきます。
厚生労働省2021年のデーターによると、結婚率も下がり、同時に離婚率も下がっていました。(当然そうなりますよね、結婚する人が減るから、離婚する人も減るのでしょうね。)
離婚率だけが上がったら、シングルだらけになります。
シングルの覚悟
今の日本でシングルで生活するのは、色々デメリットも多いのです。
年金も1人分ですし、家賃や光熱費は1人でも2人でもあまり変わらない中、収入は違いますから、蓄えも必要です。
夫婦でなら、話し合ったり相談しながら決める事も、シングルならひとりで決めて行くしかありませんが、それも覚悟して決めたのなら楽しく進めたほうがいいですね。
もちろん、子供さんがいるシングルの方も多いでしょうし、子供さんがいても遠方の事も多いと思います。
(それを考えると、みんな最後はシングル状態ですね。)
子供さんと相談して早めに決めておく。
ボケないうちに、早めに決めておかないといけない事も出てくるでしょう。
(今後そのようなサービスが増えて行きそうですね。)
*老後の生活費の確保。
いつまで働けるかは、体や健康次第ですが、やはり65歳以上はかなり体に変化があって当然の年齢になります。
平均寿命を把握して準備することが必要です。
*病気になった時に頼れるところを用意する。
(子供、友人やサービス)
*住居の確保
いずれ、働けなくなった時の住むところの確保。
(職場に近いとこから、自分のライフサイクルに合った場所への移動も)
*亡くなった時の段取りや要望などの早めの整理。
多様化する社会の変化に期待
このままだと、独身人口が増えます。
すぐ5割以上に増えそうな勢いですから住居の在り方なども随分変わってくると思います。
孤独死問題
独身と聞いて連想するのは「孤独死」ですがいずれ最後はひとりで死ぬのは平等ですが、発見が遅れがちなのが問題です。
これも、今でも監視システムが進んでいますので、今後も安価で利用しやすいシステムが出てきそうな予感です。
住居も独身者のシェアハウスや、共同利用スペースの充実で孤独死を防ぎやすい住宅やなども増えるかも知れません。
少子化問題
このままでは結婚できない環境や、結婚しない選択をする人が増えて益々悪化していくと言われています。
大昔は、村中で子供たちを育てていたと言われるが、育児に関しても大きく変化していくと思います。
地域などで子供たちを積極的に育てて育児を孤独化させないような時代になればいいなぁと思います。
安心して子育て出来る環境がなくて、ますます不安で子供を産めなくなっている時代ですから、そこにしか解決法がないですよね。
*結婚はしなくても子供は欲しいと思う人はかなりいる。
こんな考えの人を支援出来る社会や支援機関あればまた大きく変わるのかも知れない。
*シングルでも子供を育てられる環境
「子供は国の宝」と言われてきたけれど、そんな風になっていない現実。
育児自体は、とても貴重な経験になりますので、色んな人が別々の立場で経験を分かち合えたら素敵だなぁと思ったりしました。
色んな考え方が出て来ていますが、結婚した後の考え方も様々です。
結婚の多様化!「星野源とガッキーも別居婚?」の記事はこちらす。
まとめ
「結婚!なんでしなきゃいけないの?」のタイトルにシングルの素直なつぶやきに同意することも多かったです。
もしかしたら今の「結婚制度」にとても無理が来ているのかも知れません。
もちろん、この結婚制度が今の社会の基盤を支えて来たことや、その事で私たちも守られてきたことは理解できます。
多様化の波が押し寄せて来ているのかも知れませんね、少し楽しみです。